奥州の仏像

abiquiu2009-04-17

先週用賀に行くついでに世田谷美術館で平泉の仏像にお会いしてきました。
「平泉〜みちのくの浄土〜」展です。
奥州藤原氏三代の繁栄と中尊寺を中心とした仏教文化の栄華をメインテーマにその時代の東北各所にみられた仏像も展示されていました。
始め、ただたんに平泉の仏像を観ようと思い会場に入ったのですが、何故平泉に中尊寺が建立され繁栄をしたのかという展示意図に沿って回覧するうちに東北の地理を源平の時代に合わすというか戻さないと把握出来なくなりました。
東北は6県で見るのではなく奥州という一つの地域でみるのです。平泉は奥州の真ん中でした。

中尊寺の仏像は平安時代仏教文化の高さがよく感じ取れました。会場には同時代の東北各地の仏像も展示してありました。京都・奈良や鎌倉などの仏像とはどことなく風合いの違った仏像だと感じました。粗いとか野暮ったいと言った感じではなく大らかで温かい印象を受けました。
亡くなった祖父が仏師をしており私がまだ小さかったころ、この平泉に仏像のレプリカを彫りに行っていました。
祖父が何ヶ月間も観たであろう同じ仏様をこの世田谷で観ている自分に不思議な縁を感じました。