大作家宮城谷昌光を身近に・・・

最近読み進めている本に「史記の風景」というものがある。作者は巨匠、宮城谷昌光氏。司馬遷が執筆した古代中国の大歴史書だ。そこに描かれた情景を様々な視点で時代考察した手引書といったものだ。一つ一つのテーマが短いものなので大変都合よく読める。
金太郎あめじゃないが、どこを開いてもすぐに読めるのがとても良い。けっこう同じ箇所を飽きずに呼んでいる。

実はこの中に本文とは別なのだが、編集者が寄稿した一文がとても興味をひいた。
「宮城谷さんのこと」と題されたこの寄稿は深堀明彦さんという新聞社の方が書いたものでした。
大作家宮城谷昌光氏を身近に感じられる内容が書かれているのだが、とくに仕事部屋をその時連載されている作品ごとに分けられている行が面白かった。作品が一段落するたびに部屋をかえるそうである。なんとも贅沢な書斎の使い方だと驚いた。
このような一文は文庫版でか楽しめないものだろう。

史記の風景 (新潮文庫)

史記の風景 (新潮文庫)