出会いを大切にして頂きたいものだ。

だいぶ前になるが有名なアートディレクターに尋ねたことがある。「カメラマンにとって大切な心得はありますか?」と、答えは「まめな作品作りと営業だよ!」でした。これは言葉を替えれば向上心やパイオニア精神などといったことにもなるかな。当時は言葉通りに受け取ったが、これを実行するにはとにかく前向きに生きなければと考えた。それは今も変わっていないと思う。
最近営業が変わってきたと感じる。変わったのは自分ではなく、相手方だ。アポを取ると先になんでもいいから作品を送ってくれという。確かに作品を見てもらうのが目的だが、営業の目的はそればかりではない。お互いに人を見ることも大切だと思う。
話は少しそれるが、若手の人には営業は苦手というのが多い。自分にも経験があるが、見せる作品が無いのと過剰に人見知りをしてしまうのが原因だ。
売り物は意気込みだけである!
前はこの意気込みをかってくれるアートディレクターや編集者がいたのだ。いや今でもいるのだが、少し減ってきているのかもしれない。
話を前に戻すと、意気込みはあるが作品が無い若手にとって、営業で先に作品を送ってくれと言われるとその瞬間次がなくなってしまう。
なにかと物事を迅速に処理し、無駄をなくすことが求められているが、もう少し顔と顔を合わせる付き合い、出会いを大切にして頂きたいものだ。
今日は北京で営業に行ってきた。アポを取るため電話を入れるのだが、外国人だと分かるとその途端切られてしまうことが多い。ここでももう少し顔と顔を付き合せる事を大切にしてほしいものだ。