やっぱりミステリーは一人称がいいな!

東野圭吾パラレルワールド・ラブストーリー」読みました。
本の帯に書かれた「東野作品はここから読む!」という宣伝文に乗せられ手に取りました。
やっぱりミステリーは一人称がいいな!
小説の登場人物は当然自分とはキャラクターが違うわけだから、性格・思考・行動は変わってきます。そこで違和感があり、葛藤があり、考えさせられる。ましてや性別が違えば尚更です。
それこそが小説を楽しむ一つの理由でしょう。別の人格を追体験出来るのだから......
一人称で書かれた小説は物語に同調しやすく思う。主人公の目線が読み手の目になり想像出来るから。
この小説は実に巧く読み手を物語りの世界に誘っていると思う。多分キャラクターづくりが繊細に出来ているからだろう。
正直ミステリー小説は、奇をてらった展開やフェイクに重点が置かれ、各キャラクターのディテールが浅く書かれていると思い敬遠してきましたが、食わず嫌いでした。心を入れ替えます!
そう言えば学生の頃は忍者武芸帳に傾倒し、同世代の女子がミステリーにハマっているのを斜めに見ていたな〜。
いや逆なんだな。こちらが斜めに見られていたんだな。

パラレルワールド・ラブストーリー (講談社文庫)

パラレルワールド・ラブストーリー (講談社文庫)